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2016年 08月 30日

「現代の工芸」

「現代の工芸」という文庫本サイズの本を、京都の「誠光社」に行った時に買いました。
「現代の工芸」_b0369943_22392733.jpg
昭和49年発刊ということで、今から40年以上前の本でして、この時代の「工芸のスター」の想いが伝わるような素晴らしい内容の小さな本です。著者は竹内淳子さんで、今も民俗学者として活躍されていて「ものと人間の文化を研究する会」を主宰されています。

扉を開けまして「はじめに」とあり
「工芸品は純粋美術とは違って、機能美と造形美がうまくとけ合ったところから生まれるので、見るだけで心に満足感が得られればいいというものではありません。使い勝手の良さが、工芸品の存在理由です」とあります。

想い入れのある芹沢介さんのページでは
「(芹沢さんは)弟子に向かって「売れない作品を作らなければダメだ」というのです。弟子には理解されにくいようだと笑っていますが、売らんがための作品には誇りがないというのです」とあって、今では無いような価値観のようで嬉しいです。

たまたま入ったお店で、いろいろ考えさせられる機会を得られる「旅行」は良いもんですね、古本も。








by sumiya-aramono | 2016-08-30 23:25 |


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